
「現在の管理会社から十分な報告がない」「空室対策について具体的な提案がほしい」「管理手数料が安い会社を選んでも問題ないのだろうか」
賃貸管理会社を選ぶ際、このような疑問や不安を感じるオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。
賃貸管理会社は、入居者募集だけでなく、賃料管理、入居者対応、修繕手配、退去後の再募集など、賃貸経営のさまざまな場面に関わります。
そのため、管理手数料の安さだけでなく、業務内容・募集体制・対応力・費用の透明性・契約条件を総合的に比較することが重要です。
また、管理会社が賃貸住宅管理業の登録を受けているかも、確認しておきたい項目の一つです。
本記事では、千葉県・東京都を中心に賃貸管理業務を行う有限会社DEPARTURESが、管理会社選びで押さえたい7つの比較ポイント、費用の確認方法、賃貸住宅管理業の登録制度、契約前のチェック項目について解説します。
1. 賃貸管理会社は管理手数料の安さだけで選ばない
賃貸管理会社を比較するとき、最初に気になるのは月額の管理手数料ではないでしょうか。
管理手数料は継続的に発生する費用であり、賃貸経営の収益に影響するため、金額を比較することは大切です。
ただし、管理手数料が低くても、入居者募集や契約更新、退去対応などに別途費用が発生する場合があります。
また、同じ管理手数料でも、対応する業務の範囲や報告体制、緊急時の対応方法は会社によって異なります。
例えば、空室が長引いた際に募集状況を分析して改善策を提案してくれるか、設備故障が発生したときにどのような手順で対応するかによって、オーナー様の負担は変わります。
重要なのは「管理手数料が何%か」だけでなく、「その費用で何を任せられるのか」「問題が発生した際に、どのように対応してもらえるのか」を確認することです。
2. 賃貸管理会社を比較する7つのポイント

管理会社を比較する際には、入居者募集から契約終了時の引継ぎまで、次の7項目を確認することをおすすめします。
① 入居者募集・客付けの体制
空室が発生した際、管理会社がどのような方法で入居希望者を募集するのかは、重要な比較ポイントです。
管理会社が自社で募集するだけでなく、ほかの不動産仲介会社とも協力しているかを確認しましょう。
具体的には、以下のような点が参考になります。
- どのような媒体・方法で募集情報を公開するのか
- 他社の仲介会社にも物件を紹介してもらえるか
- 内見の受付や日程調整に円滑に対応できるか
- 反響状況に応じて募集条件の改善提案があるか
幅広く募集しているからといって必ず早期成約するわけではありませんが、入居希望者への紹介機会を確保することは大切です。
募集方法だけでなく、物件の立地や賃料帯に合った募集戦略を考えてもらえるかも確認しましょう。
② 募集状況・管理状況の報告体制
管理会社に業務を委託していても、活動状況が分からなければ、オーナー様は適切な判断をしにくくなります。
特に空室募集では、問い合わせ件数、内見状況、申込みに至らなかった理由などを把握することが重要です。
例えば、問い合わせ自体が少ない場合と、内見はあるものの申込みに至らない場合では、見直すべきポイントが異なります。
入居中の管理についても、賃料の入金状況や修繕対応などが分かりやすく報告されるかを確認したいところです。
比較する際は、報告の頻度だけでなく、報告内容と改善提案の有無に注目しましょう。
なお、空室が埋まらない原因や募集改善については、以下の記事で詳しく解説しています。
賃貸物件の空室が埋まらない原因とは?長期空室を改善する対策を解説
③ 入居者対応・緊急時の対応力
賃貸経営では、設備故障や水漏れ、騒音など、入居者からさまざまな相談が寄せられます。
対応が必要になった際、管理会社がどこまで業務を担当するのかを確認しましょう。
- 入居者からの問い合わせ窓口
- 営業時間外・休日の連絡方法
- 緊急時の一次対応と修繕業者の手配
- オーナー様への報告・承認の手順
すべての管理会社が24時間体制で対応しているわけではありません。
「緊急対応あり」と案内されている場合でも、受付のみなのか、実際の現地対応まで含むのかなど、サービスの範囲を確認することが大切です。
④ 賃料管理・滞納対応・送金方法
賃料管理も、管理会社によってサービス内容が異なる業務の一つです。
毎月の送金日、滞納時の連絡・督促、保証会社との役割分担などを確認しましょう。
特に確認したいのは、次の項目です。
- 賃料の送金日と送金明細
- 入金遅延や滞納が発生した場合の対応
- 家賃債務保証会社との連携
- 送金時の振込手数料
- 一時立替送金などの有無と適用条件
なお、管理会社による一時立替送金と、家賃債務保証会社による保証は異なる仕組みです。
立替サービスがある場合には、対象となる賃料、立替期間、未入金が続いた際の取扱いなどを確認しましょう。
⑤ 修繕対応と費用の透明性
設備の故障や建物の維持管理には、修繕や交換が必要になる場合があります。
修繕費用について十分な説明がなければ、オーナー様は工事の必要性や金額の妥当性を判断しにくくなります。
管理会社を比較するときは、次の点を確認しましょう。
- 修繕前に見積内容の説明があるか
- 工事費や手配費用の内訳が分かるか
- オーナー様の承認が必要な範囲はどこか
- 工事完了後の報告があるか
緊急修繕では事前承認が難しい場合もあるため、管理会社が判断できる範囲を契約前に確認しておくことも重要です。
費用が安いかどうかだけでなく、説明と承認の流れが明確であることを重視しましょう。
⑥ 管理手数料と別途費用
管理手数料に含まれる業務と、別途費用が必要な業務を確認しましょう。
例えば、入居者募集、契約更新、退去立会い、原状回復、法定点検、修繕手配などの取扱いは、管理会社や契約プランによって異なります。
また、管理手数料の計算対象に賃料だけでなく共益費等を含めるかどうかも確認が必要です。
料金を比較するときは、月額管理手数料だけでなく、入退去や更新などが発生した場合の負担も含めて検討するとよいでしょう。
⑦ 管理委託契約の内容と解約条件
管理業務の内容や費用に納得できても、契約条件を十分に確認しないまま締結することは避けたいところです。
特に、次の項目が重要です。
- 管理委託契約の期間・更新条件
- 委託業務の範囲と責任分担
- 解約予告期間・解約方法
- 中途解約時の費用や条件
- 契約終了時の書類・賃料・預り金等の引継ぎ
将来、管理会社を変更する可能性も考えて、契約終了時の取扱いまで確認しましょう。
なお、契約の終了時期や解約に伴う費用は、個別の契約内容や適用される法律によって異なります。
3. 管理手数料と別途費用を正しく比較する方法
管理手数料の計算対象を確認する
例えば、月額賃料8万円、共益費5,000円の物件を考えてみましょう。
管理手数料が5%の場合でも、計算対象によって金額が異なります。
| 計算対象 | 月額管理手数料(税別) |
|---|---|
| 賃料8万円のみ | 4,000円 |
| 賃料8万円+共益費5,000円 | 4,250円 |
上記は計算方法を示す例であり、特定の管理会社の料金を表したものではありません。
管理会社の料金表を確認する際には、管理手数料率だけでなく、計算対象と消費税の取扱いにも注意しましょう。
募集・更新・退去に関する費用も確認する
月額管理手数料以外には、例えば次のような費用が発生することがあります。
- 新規成約時の募集関連費用
- 賃貸借契約の媒介報酬(仲介手数料)
- 広告料(AD)など募集促進に関する費用
- 更新に関する費用
- 退去立会い・退去精算に関する費用
- 原状回復・修繕・設備交換費用
- 法定点検・建物維持管理に関する費用
これらの費用が必ず発生するわけではなく、負担者や金額は契約内容によって異なります。
また、賃貸借契約の媒介報酬には宅地建物取引業法に基づく上限規制があり、管理業務の報酬とは区別する必要があります。
広告料についても、単に「AD」「広告費」という名称を付けることで、媒介報酬の上限規制とは無関係になるわけではありません。
媒介報酬とは別に広告料金を受領できるのは、依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額など、法令上認められる場合に限られます。費用の名称だけでなく、実際の業務内容や請求の根拠を確認することが大切です。
年間の負担と業務内容を合わせて判断する
複数の管理会社を比較するときは、同じ条件で費用を確認すると違いが分かりやすくなります。
例えば、通常時の管理手数料に加え、入居者の入替えや契約更新が発生した場合の費用も確認しましょう。
ただし、修繕費などは発生時期や金額をあらかじめ確定できないことがあります。
費用だけで結論を出さず、管理業務の内容や対応体制も合わせて評価することをおすすめします。
4. 賃貸住宅管理業の登録状況も確認しましょう
賃貸住宅管理業の登録制度とは?
賃貸住宅管理業法では、法律の対象となる管理業務を営む事業者のうち、管理戸数200戸以上の事業者に国土交通大臣への登録を義務付けています。
管理戸数200戸未満の場合、登録は任意です。なお、この管理戸数には、自己所有物件の管理など、法律上の算定対象とならないものは含まれません。
任意登録であっても、登録を受けた事業者には賃貸住宅管理業法に基づく義務が適用されます。
主な義務には、次のようなものがあります。
- 営業所・事務所ごとの業務管理者の配置
- 管理受託契約締結前の重要事項説明
- 管理受託契約締結時の書面交付
- 管理する家賃・敷金等と事業者の固有財産の分別管理
- オーナー様への管理業務の定期報告
これらは、賃貸住宅の管理業務を適正に行い、オーナー様や入居者の利益を保護するための制度です。
管理会社が登録を受けているかは、国土交通省の「賃貸住宅管理業者検索」で確認できます。
登録の有無だけで管理品質は決まらない
登録を受けていることは、管理会社を比較するうえで一つの判断材料となります。
一方、登録があれば空室が必ず改善する、入居者対応が必ず早いといったことまで保証されるわけではありません。
また、管理戸数200戸未満の事業者は任意登録であるため、未登録という理由だけで直ちに違法な管理会社と判断することもできません。
登録状況を確認したうえで、実際の業務内容・対応体制・説明の分かりやすさなどを総合的に評価することが重要です。
5. 契約前に確認したい質問チェックリスト
管理会社との面談や見積りの際には、同じ質問をすることで、サービス内容の違いを比較しやすくなります。
入居者募集・報告体制
- 他社の仲介会社にも入居者募集を依頼できますか?
- 募集状況はどのくらいの頻度で報告されますか?
- 空室が長引いた場合には、どのような改善提案がありますか?
入居中の管理・修繕
- 夜間・休日の設備故障にはどのように対応しますか?
- 家賃滞納時の対応と保証会社との役割分担はどうなっていますか?
- 修繕費用の見積りやオーナー様の承認はどのように行いますか?
費用・契約条件
- 管理手数料に含まれる業務と別途費用を説明してもらえますか?
- 管理委託契約の解約条件はどうなっていますか?
- 管理会社を変更する場合、引継ぎはどこまで対応してもらえますか?
登録・管理体制
- 賃貸住宅管理業の登録状況と登録番号を確認できますか?
- 管理状況の報告や預り金の管理は、どのような方法で行っていますか?
オーナー様が重視する条件や、所有物件の状況に合った管理サービスを提供できるかを確認しましょう。
6. 現在の管理会社を見直したい場合は?
現在の管理会社に不満があっても、直ちに変更する必要があるとは限りません。
まずは、報告不足、空室対策、対応の遅れ、修繕費用など、改善してほしい内容を整理しましょう。
そのうえで、現在の管理会社に改善を依頼し、対応状況を確認することも一つの方法です。
十分な改善が見込めない場合や、必要とするサービスが現在の管理契約では提供されない場合には、ほかの管理会社への相談を検討するとよいでしょう。
ただし、変更する際には、既存の管理委託契約の解約条件や、賃料・敷金等の引継ぎ、保証会社や入居者への対応を確認する必要があります。
具体的な変更手続きについては、以下の記事で詳しく解説しています。
賃貸管理会社の変更方法とは?手続きの流れ・費用・注意点を解説
7. DEPARTURESが大切にしている賃貸管理
有限会社DEPARTURESでは、オーナー様の賃貸経営を継続的に支えることを重視し、入居者募集から入居中の管理、修繕対応、退去後の再募集まで幅広く対応しています。
賃貸住宅管理業の登録を受けています
弊社は、国土交通大臣による賃貸住宅管理業の登録を受けています。
賃貸住宅管理業登録:国土交通大臣(1)第10105号
登録事業者として、管理受託契約の説明、財産の分別管理、管理状況の報告など、法律に基づく業務の適正な実施を重視しています。
登録そのものをサービス品質の保証とするのではなく、法令上の管理体制に加えて、オーナー様への具体的なサービス内容を分かりやすくお伝えすることを大切にしています。
幅広い客付け業者様との連携
弊社では、管理物件を自社だけで囲い込むのではなく、千葉県・東京都を中心とした地域の不動産仲介会社様とも幅広く連携して入居者募集を行っています。
他社の客付け業者様が入居者をご紹介して成約した場合、弊社はその取引の仲介手数料を受領しておりません。
自社での成約に限定せず、入居希望者への紹介機会を広げることを重視しています。
分かりやすい管理費用と募集方針
弊社の賃貸管理委託プランでは、家賃収入額の5%(税別)を基本の月額管理委託料とし、新規成約時の募集業務委託料は0円としています。
また、必要に応じてオーナー様にご説明・ご承諾いただいたうえで、客付け業者様への広告料(AD)を活用する場合がありますが、弊社はADを受領しておりません。広告料の取扱いについては、実際の業務内容と法令上の条件を踏まえて判断する必要があります。
募集・契約のみプランは別の料金体系となり、管理委託プランでも更新に関する費用、振込手数料、工事費などが別途発生する場合があります。
具体的な費用や適用条件については、管理プラン・個別の契約内容をご確認ください。
週次報告と管理会社変更時の引継ぎサポート
弊社では、空室募集期間中の週次リーシング報告や、賃料送金時の月次報告を通じて、オーナー様への情報共有を行っています。
これらは、賃貸住宅管理業法に基づく定期報告とは別に、募集状況や日常の管理状況を把握していただくための取組みです。
また、現在の管理会社から弊社へ変更する際には、旧管理会社との通常の引継ぎ実務について、弊社が主体となって連絡・調整を進めます。
オーナー様から旧管理会社へお願いする主な連絡は、原則として解約通知と、今後の管理会社がDEPARTURESになる旨の連絡の2点です。
その後の書類や賃料・預り金の確認、保証会社との調整、入居者への通知準備などについて、できる限りオーナー様の負担を軽減できるよう対応します。
ただし、契約締結・承認などオーナー様ご本人の対応が必要な事項や、個別の契約条件によって対応が異なる事項もあります。
詳しいサービス内容は、以下のページをご覧ください。
8. 賃貸管理会社の選び方に関するよくある質問
Q1. 賃貸住宅管理業の登録がない会社には管理を依頼できませんか?
管理戸数200戸未満で、法律上の登録義務がない事業者については、登録が任意となっています。
したがって、未登録という理由だけで直ちに違法とはいえません。
登録状況は確認項目の一つとして捉え、管理業務の内容や契約条件も合わせて判断しましょう。
Q2. 管理手数料が安い会社を選んでも問題ありませんか?
管理手数料が安いこと自体に問題があるわけではありません。
ただし、管理業務の範囲や別途費用、入居者対応、募集・修繕への対応などを確認し、費用とサービス内容のバランスを判断することが重要です。
Q3. 大手と地域密着型の管理会社では、どちらがよいですか?
会社の規模だけで一律に判断することはできません。
所有物件の所在地や種別に合った募集体制、担当者の対応、修繕業者との連携、報告方法などを比較するとよいでしょう。
Q4. 管理会社を変更するか決めていなくても相談できますか?
はい。現在の管理会社のサービスや費用を整理し、ほかの会社と比較することは可能です。
ただし、実際に変更する際には、既存の管理委託契約の解約条件や引継ぎ方法を確認する必要があります。
9. まとめ|管理会社は費用・サービス・登録状況を総合的に比較しましょう
賃貸管理会社を選ぶ際には、管理手数料の金額だけでなく、実際に任せられる業務や対応体制を確認することが重要です。
特に、次の4点を意識して比較しましょう。
- 入居者募集・管理・修繕に必要な対応を任せられるか
- 管理手数料と別途費用の内容が明確か
- 報告体制や問題発生時の対応方法が具体的か
- 賃貸住宅管理業の登録状況や契約条件を確認できるか
登録の有無は一つの判断材料ですが、最終的にはオーナー様のご事情や物件の状況に合った管理サービスを選ぶことが大切です。
有限会社DEPARTURESでは、現在の管理会社の見直し、新たな管理委託、空室対策など、賃貸経営に関するご相談を承っております。
「今の管理内容が妥当か確認したい」「管理会社を比較してから検討したい」という段階でも、お気軽にご相談ください。
詳しくは、オーナー様向けページをご覧ください。
参考資料
※本記事は一般的な賃貸管理委託に関する情報を解説したものです。実際の業務範囲・費用・契約条件等は、個別の管理受託契約や物件の状況によって異なります。

